造形村 Fー4E デカールを効率よく貼ろう

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エアークラフトモデル

今回の造形村Fー4Eでは大きめのデカールを手描きで塗装しましたが、コーションデータいわゆる注意書きはさすがに手描きというわけにはいきません。
昔はちょぼちょぼ書きと言って面相筆で文字らしき模様を書き込んでいましたけど、現在の作品レベルではデカールを貼れば見えないような小さな文字すら再現できてしまいますからね。

それではこのコーションデータを貼っていきたいと思います。

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大量のコーションデータ

ご存知のようにF-4EファントムⅡは大量のコーションデータがあります。
この全てを貼るのが楽しい人は全て貼っても良いと思いますし、デカール貼り付け図を見て目眩を覚える人はある程度省略してしまっても良いでしょう。
そこは個人個人の捉え方だと思いますし、表現方法だと思います。

ちなみにデカール番号は397までありますし、その中には4枚のものも多くあります。
この貼り付けは非常に根気のいる作業とも言えますね。

デカールの基本

一般的にプラモデルの多くは水転写デカールといったものを使用しています。

紙の台紙に印刷されたフィルムが水性の糊で貼り付けられており、水につけることでこの糊が溶けてキットに貼り付けができるということになります。

インスト(組立説明)を見ると、ほとんどのキットで台紙から滑らせて貼り付けるよう指示がされているため「スライドマーク」とも言われます。
こちらの呼び名を使うことも多いのではないでしょうか。

このデカールはメーカーによってかなり品質に差があるのは事実です。
フィルムの厚み、インクの隠蔽力などがその要因となります。

フィルムが薄く破れにくいからキットの凹凸にもにも馴染みやすい。
また下地が透けなくて、ホワイトの発色がいいデカールというのは良質なデカールといえるでしょう。

デカールを貼る時の準備

デカールを貼る時に用意するものとしては、何は無くとも水です。
もしかしたら人によっては不純物が入っていない蒸留水を勧める場合もあるかもしれませんが、日本の場合は普通に水道水で大丈夫です。

デカールを切り出す時に使うハサミあるいはカッターナイフも必要になります。
メーカーが出している専用のハサミを使うのも良いですね。
カッターナイフを使う場合はカッティングマットも用意しましょう。
ピンセットも必要になります。

他にはデカールの下に入り込んだ余分な水と空気を掃き出すための綿棒や平筆。
この後解説しますがデカール用のマテリアルも用いた方がきれいに貼り付けられます。

私の場合はこれ以外にヘアドライヤーとアイロンも用意します。

デカール用のマテリアル

デカールを貼り付ける時の手助けをしてくれるのが、GSIクレオスのマークソフターやマークセッター、タミヤのマークフィット、デカールのりなどのツールです。

マークソフター、マークフィットはデカール軟化剤といってデカールのフィルムを柔らかくしてくれるものになります。
キットの凸凹面や艶消し塗装のザラザラ面などへの追従をサポートしてくれます。

マークセッター、デカールのりは言ってみればデカールの接着剤ですね。
デカールの糊が弱い時や水につけすぎて糊が弱くなってしまった時などに使用しますが、軟化剤成分も含んでいるので、まずはこちらでデカールを貼り付けて、食いつきが悪い時にデカール軟化剤を使うのが基本的な使い方でしょう。

使用にあたっての注意点

マークソフター、マークフィットは塗料の質を変えてしまう場合もあるので、せっかく塗装した部分が変色してしまう可能性があります。

またマークセッター、デカールのりは乾燥すると薄い膜を形成してしまい、これが塗装面に残るとシミ汚れに見えてしまう場合があります。

デカール以外の塗装面についてしまった余分なものは、できるだけ早く水を含ませた綿棒で拭き取りましょう。

シルバリング対策

手軽に実機のマーキングを再現できるデカールですが、気をつけなくてはいけない点があります。

キットとデカールの間には糊が必ず存在しますが、貼り付け時にデカールの下に空気を巻き込んでしまう場合があります。
この空気はシルバリングを起こす要因として知られています。

シルバリングというのはデカールフィルムの透明な部分で乾燥後に白くなってしまう現象を言います。
特にこのシルバリングはざらつきのある艶消し塗装において顕著に出ます。

先程のマークソフターやデカールのりはこのシルバリングをある程度防ぐツールとも言えます。

実はマークセッター自体は木工ボンドのようなものなので乾くと透明になります。
つまりは乾燥後デカールとキット表面の間にマークセッターが充填されていれば、シルバリングは起きにくいと言えます。

またマークソフターはキットの凸凹やざらつきに密着させることでシルバリングを起こさせないといった効果が期待できます。
ただし中に入り込んだ空気は残ったままになるので、マークセッターの充填はある程度必要になりますね。

ざわきょんが行っている方法

切り出したデカールを水に浮かべて数秒経つと一旦丸くなりかけたデカールが伸びてきます。
そうしたら水から取り出し皿の上などに乗せてスライドできるようになるのを待ちます。

スライドできるようになったらキットの貼り付け場所にマークセッターを塗り、ここにデカールを置いて位置を合わせます。

マークセッターにデカールが浮いてしまい位置を合わせるのが困難なので、平筆にマークセッターを少し吸わせながら位置を合わせていくようにしています。

デカールを平筆で撫でるようにして余分な水分を掃き出します。

この時に若干のマークセッターをデカールの下に残しておけばシルバリングは起きにくいはずです。
そのためには貼り付け前にマークセッターを多めに乗せておく必要があります。

若干デカールが浮いている状態になっているので、触って動かしてしまわないように注意して乾燥を待ちます。

乾燥して動かないようになったらマークソフターを塗り、水で湿らせた後にアイロンで温めた綿棒で軽く抑えて塗装面に密着させます。
強く抑えたり擦ったりするとデカールがまだ柔らかいので破れてしまいますから注意して抑えます。

効率よく貼るには

コーションデータの場合はデカールの枚数が多いので、ある程度の効率化は目指した方がいいでしょう。

水につけるのも1枚ずつではなく、4〜5枚まとめて貼っていきます。
そして例えば片側の主翼を貼り終わったらヘアドライヤーで強制的に乾燥させて、それからマークソフターの処理を行なっています。


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